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高田渡のこと

不孝者なので、父親が死んでも泣かなかったけど、高田渡の訃報に接したときは、なんだか一週間ぐらい泣けた。
何故だろう。
喪失感だろうか。憐憫だろうか。
自分でも驚いたぐらいの受け止め方だった。

夕べから、NHK教育放送「知る楽」の「こだわり人物伝」に高田渡が登場している。
全4回。
夕べはその生い立ちが音楽に及ぼした部分に触れていた。
フォークソングがわれわれの味方をする音楽だとするなら、彼の唄がその筆頭に違いない。
目線はいつも市井の人、いやもっと経済的・社会地位的に低い人たちの高さにあった。
声高に要求や闘争を叫んだりするのではなく、ぶつぶつと皮肉や痛みを唄っている。
そのことが確かめられた。

第4回では、今でも新たに若者の間に浸透し、支持され広がり続けている様子が語られるという。
すごい楽しみだ。

実は、長い間高田渡を唄うことにためらいがあった。
理由はいくつかある。
自分のようにぬくぬくとした境遇にあって、いかにも我が事のように、あるいは一種の憧憬を込めて唄うのは違うのではないか、という気持ち。
いわゆるアングラな関西フォークは嗜好性が強く、普通の人の前で唄っても受け容れられないのではないか(実際、ある人には「音楽的に偏向している」とまでいわれた)、という先入観。
それらが主立った理由だ。
だから、歌う場は「音楽的身内」の前に限っていたのだ。
しかし、この昨今の「浸透」具合を知って、自省と決意めいた気分を新たにした。
いや、堂々と歌い継いで行こう、そうして行くべきだし、渡に執着し続けられていた自分の感性に、ある種の自信を持ってもいい。
砂糖菓子のようなおいしい唄を否定しないし、自分も時々味わうけど、それだけじゃ病気になっちゃいそうだ。

ある土曜の朝のFM番組で、パーソナリティーのピーター・バラカンさんが興奮していた。
「タカダワタルというシンガーを初めて知った」と。
いつもテレビやラジオの歌番組、CDショップに並ぶヒットアルバムだけから日本の音楽事情に接していた彼は、どれもこれもそんなものばかり(砂糖菓子ばかり)だと思っていたらしい。
それが高田渡の歌を聴いて、かなり驚いたらしい。
生活に密着し、ウィットやペーソスに飛んだ詞。
アメリカのトラッドフォークや、ヨーロッパのファドやケルトに根源のあるメロディー。
「日本にこんなシンガーがいたことを不覚にも知らなかった」
と、番組の全時間を使って渡の歌をかけていた。

死の前後に出されたトリビュートアルバムには、感性豊かな若いミュージシャンが名を連ね、オマージュを捧げている。


今週末からのあちこちのオープンマイクで、もっと胸を張って歌うことにしよう。
そう決めた。
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プロフィール

中山(界屋)昭

Author:中山(界屋)昭
南信州辺境在住のシンガーソングイラストレーターであります。
イラストレーターはプロですが、シンガーソングは趣味です。

イラストは[届く、伝わる、よくわかる]がモットー。
明るくて清潔で、はっきりとしたタッチが好きです。

日本イラストレーション協会 JILLA会員 No:50
お仕事はこちらから。
http://www6.plala.or.jp/sakaiya/


音楽は、アコースティックギター・ミュージックなら何でも好きですが、特にラグタイム&カントリーブルースがお気に入り。
ギターの師匠は中川イサトさんですっ。
Ry Cooder、Bruce Cockburn、高田渡と武蔵野周辺、有山じゅんじの浪速周辺といったあたりが大好物です。
音楽指針は「ライブは宴会,歌は酒の肴だ!」。
いつも楽しく前向きな音を出しています。

NPO「アコースティックギターローカルネットワーク(戦うオヤジの応援団)」正会員。
片道2時間ぐらいでしたら、ほいほい出かけて演奏してます。

動物はあまねく好きですが、特に猫とカエルと蜘蛛が好きです。
乗り物はプロペラヒコーキがお気に入り。複葉機から単葉機への過渡期とか、いいですねっ。

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